自民党総裁選がちっとも盛り上がらない
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自民党総裁選がちっとも盛り上がらない

戦後長らく自民党総裁選は権力闘争の頂点であった。その所以は、わが国のリーダーを決める事実上の首班選挙だったからである。安倍首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなった今回、党内には「安倍三選」ムードが蔓延し、国民の関心も低い。なぜこんなにも盛り上がらないのか。

戦後長らく自民党総裁選は権力闘争の頂点であった。その所以は、わが国のリーダーを決める事実上の首班選挙だったからである。安倍首相と石破茂元幹事長の一騎打ちとなった今回、党内には「安倍三選」ムードが蔓延し、国民の関心も低い。なぜこんなにも盛り上がらないのか。

石破茂では心もとないが…

自民党にとっても絶望的

宏池会領袖すら危うい

誰も幸せになれない

「敵の敵は味方」

 自民党総裁選(7日告示、20日投開票)は、安倍晋三首相(総裁)と、石破茂元幹事長の一騎打ちになった。大方の予想では、安倍首相の圧勝は揺るがず、もはや「石破氏がどこまで健闘するか」が焦点になっている。
 興味深いのは、野党や野党支持者、左派マスコミがそろって石破氏を支持している点だ。「憲法9条を守れ」と叫ぶ護憲派からみると、総裁選で“事実上の改憲先送り”を唱えている石破氏は「心強い味方」に見えるらしい。まさに、「敵の敵は味方」である。
自民党総裁選立候補者討論会に臨む石破茂元幹事長=2018年9月14日、東京都千代田区(納冨康撮影)
自民党総裁選立候補者討論会に臨む石破茂元幹事長=2018年9月14日、東京都千代田区(納冨康撮影)
 記者会見で堂々と石破氏応援の弁を述べたのは、国民民主党の共同代表(当時)たちだ。大塚耕平氏は7月26日の会見で、石破氏について「安倍政権が民主主義を劣化させている点を議論してほしい。石破氏には頑張っていただきたい」と語った。
 同じく、玉木雄一郎氏も「石破先生が活発な議論をしてもらえば、政界が活性化するきっかけになる」と期待を述べた(7月24日会見)。
 衆院会派「無所属の会」の大串博志幹事長は「安倍総理がこれまでやってきた政策の方向性をきっぱり否定する…。その意味で自民党総裁選に期待しています」と自分のブログに書き込んだ(8月26日)。名指しこそ避けているが、石破氏へのエールである。
 石破氏は野党議員だけでなく、野党の支持者にも評判がいい。例えば、朝日新聞の世論調査(8月4、5日)だと「自民党総裁にふさわしい人物」として、立憲民主党支持者では石破氏が41%に達し、安倍首相の6%を圧倒した。同じく、共産党支持者でも石破氏は40%、安倍首相は3%にとどまった。自民党支持者では、石破氏の20%に対して、安倍首相は59%に達しているのと対照的だ。
 新聞はどうかといえば、朝日新聞は「自民党総裁選 首相、論戦から逃げるな」と題した8月27日付社説で、安倍首相の逃げ腰を批判したうえで、「石破氏にはひるまず首相に論戦を挑んでほしい」と激を飛ばした。
 野党や野党支持者、左派マスコミは石破応援歌で合唱状態である。それはなぜか。安倍首相が秋の臨時国会に自民党の改憲案を提出する構えを示している一方、石破氏は憲法改正を先送りする姿勢だからにほかならない。
 では、石破氏は護憲派なのか。表向きはまったく違う。戦力不保持と交戦権の否定を定めた9条2項を削除し、陸海空自衛隊の明記を求めている。かつては国防軍創設を唱えた。9条1項、2項を維持して自衛隊明記だけを目指す安倍首相よりも、もっと強烈な改憲論者と言っていい。
 一方で、石破氏は「(改憲は)共産党も含めて、多くの党の賛同を得られるものから」(8月16日、BS日テレ番組)とも語っている。
 野党はしっかり本質を見ている。「石破氏は改憲を唱えながら、実は何もしないから、自分たちと同じだ。それなら、安倍首相と代わってもらった方がいい」と判断しているのだ。もしかしたら、石破氏自身もそんな野党の応援を心強く思っているかもしれない。(ジャーナリスト・長谷川幸洋「ニュースの核心」zakzak 2018.09.10

「改憲」VS「地方再生」

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