大阪万博がちっとも盛り上がらない
232

大阪万博がちっとも盛り上がらない

2025大阪万博の開催が決まった。「経済効果は2兆円」との触れ込みも、開催地以外での盛り上がりはいま一つである。高度経済成長の象徴と言われた前回開催と比べ、その国民的関心の低さが際立つ。正式決定後も、まだ不要論が聞こえてくる大阪万博の是非を考えたい。

2025大阪万博の開催が決まった。「経済効果は2兆円」との触れ込みも、開催地以外での盛り上がりはいま一つである。高度経済成長の象徴と言われた前回開催と比べ、その国民的関心の低さが際立つ。正式決定後も、まだ不要論が聞こえてくる大阪万博の是非を考えたい。

2025年の厳しい現実

「起死回生」への焦り

東京五輪すら危うい

大阪市民が気乗りしないワケ

2018年3月、大阪・道頓堀の
江崎グリコの電光看板に映し出された、
2025年万博の大阪誘致を応援するメッセージ
 2025年大阪万博の開催が決定しました。そのニュースは、深夜に道頓堀で狂喜する市民の姿とともに「大阪は歓喜に包まれています!」と全国に報じられました。しかし実際に大阪に住んでいる私には「うれしい」といった声は聞こえてきませんし、盛り上がる雰囲気も感じられません。むしろ「万博? また税金取られるの?」などと戸惑う声の方がたくさん聞こえてきます。
 もちろん万博が地元活性化の起爆剤になり得ることに間違いはないでしょう。ただ大阪は中小企業と商人のまち。長い間、政治家や大企業の「東京一極集中を是正し、大阪に活気を取り戻そう」といった声に振り回されて、実際には税金の負担や生活圏の侵害を強いられてきたので、今さら「55年前の夢よもう一度」と言われても実感が湧かないのです。
 よってこのままでは、大阪万博は市民に受け入れられないまま、権力者とお金持ちだけが喜ぶイベントになりかねません。それは“庶民のまち大阪”の魅力を壊すことにもつながります。そこで、このコラムでは万博を地元市民に「売る極意」を考えてみたいと思います。
 そもそも市民が万博に気乗りしない背景には、半世紀にわたり累々と積み重ねられた「大阪の負けの歴史」があります。万博の会場となる「夢洲(ゆめしま)」の隣には「08年の夏季オリンピックを大阪に呼ぼう」と目論んでつくられた「舞洲(まいしま)」があります。今はスポーツ施設などが造られていますが、五輪の夢を見て市民の税金をつぎ込んだ記憶だけが残っています。20年夏季五輪が東京に決まった時には「やっぱり大阪はダメやなぁ」と自虐的な気分に陥った市民は少なくありません。さらに27年開通のリニア中央新幹線は東京と名古屋間を約40分でつなぐと決定し「日本第二の都市はもはや大阪ではない」といった声も囁かれるようになりました。
 「大阪都構想」も幻と消え、商人のまち大阪を支えてきた多くの企業が「もうあかん」と大阪を見捨て、東京へ移転していきました。代わりに増えたのが外国人。今、夜の大阪ミナミで聞こえるのは中国語ばかりで「大阪は中国に支配されるかも」とまた自虐的な気分に陥ってしまいます。つまり大阪万博が市民に受け入れられるためには、市民の自信を取り戻す秘策が必要なのです。具体的には「大阪万博」に抱く疑心暗鬼を解いて、「なかなかええやん」と好きになる仕掛けが必要ということです。
 最も即効性が見込めるのは「笑い」かもしれません。吉本興業にはぜひ、万博をボケとツッコミでイジリまくる漫才をつくっていただき、「万博おもろいやん」と笑わせてほしいものです。また胃袋から好きになることも大切ですからユニークな「万博タコ焼き」で「万博おいしいやん」の気分をつくりましょう。
 景気の気は気分の気。大阪のみなさん、万博はもう避けられんのやから、まずは笑って食べることから気分を盛り上げましょうや。(TMオフィス代表取締役・殿村美樹、zakzak 2018.12.12

48年前とは違う

恵まれている「資源」

もう時間がない

大阪万博がちっとも盛り上がらない

みんなの投票

2025年に開催が決まった大阪万博についてどう思いますか?

  • 賛成

    177

  • 反対

    31

  • どちらでもない

    24